2025年6月11日の第37回通常総会において、会長に再任しました中村でございます。
現在、日本経済は、燃料価格や、原材料コストの高騰などによる物価上昇に歯止めがかからず、その一方で、賃金の伸びが、中々それに追い付いかないことから、庶民の生活は苦しさを増すばかりという、非常に厳しい状況となっています。
また、世界情勢に目を向けますと、長引くロシア・ウクライナ戦争や、中東情勢の不安定化による地政学的リスクの高まりに加えて、アメリカ・トランプ政権の相互関税政策による影響など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
こうした中、遊技業界におきましては、昨年6月、業界パーパス「遊びの力で、心を元気に」を発表し、業界がまとまって一つの目標を掲げるという、かつてない取組みを行いました。その後は、パーパスを実効性のあるものにすべく、業界団体のあいだで、積極的な意見交換を行ってまいりました。
「遊びの力で、心を元気に」という言葉を、さらに深堀りし、それを軸にして、遊技産業の存在価値を社会に訴えかけていくことで、我々の業界にたずさわる全ての人が、誇りを持って働けるようにしていくことが、重要であると考えます。
パチンコが、若者のあいだで広がっている「推し活」のように、人々を夢中にさせるような存在となるよう、我々、組合員販社もパーパスの発信に努めてまいります。
一方、当連合会におきましては、昨年度も、中古遊技機を取扱う、全国の遊技機取扱主任者が、同じレベルのスキルで点検確認業務を行えるようになることを目的とした「遊技機取扱技能 指導員養成研修会」を複数回実施いたしました。
研修会は、業務委託先の第三者機関「一般社団法人 遊技機取扱技能研修センター」が主体となって実施され、各地区遊商から代表として選出された方々が実技技能のカリキュラムを受講しました。それに加え、日工組様、健全化推進機構様から講師を派遣いただき、ゴトや不正対策に関する講義も行いました。今年度におきましても、昨年同様に研修会を開催し、全国の現場で働く遊技機取扱主任者の技術向上と、業界として必要とされる人材育成のため、尽力してまいります。
また、社会貢献活動におきましては、子ども虐待防止を訴える市民活動「オレンジリボン運動」への支援を継続するとともに、防災林となる苗を植樹する活動「鎮守の森のプロジェクト」にも、8地区遊商から有志を募り積極的に参加いたしました。
今後も、より一層社会から必要とされる遊技業界を目指して、全商協としての役割を明確にしてまいりますので、当連合会運営へのご理解・ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。